店名は季節の譚(物語り)という意味を持ち、料理(素材)から季節を感じて欲しいという店長の想いから名付けられました。そんな想いを受け、季節ごとに掛け変えられるアートワークを提案しました。
今回は設計期間よりもヒアリングの期間が長い珍しい案件であると同時に会話の大切さを改めて感じる仕事でもありました。物件探しから関わり、デザイン提案する前に何度も話を重ねました。内装イメージだけでなくオペレーションやカウンター席の間隔、メニューの置き方などの細かいところまで共有してから作業に移る事ができたため、中身の濃い提案が出来ただけでなく、設計期間の短縮、ロスを省くことができました。何より会話を重ねることは、信頼関係が深まり、よりクライアントの想いやカラーをお店に反映しやすくなります。ロゴの文字は店長の直筆(達筆!)であり、手掛け金物をハンガーフックとして使用するアイデアも店長によるものです。クライアントの想いをカタチにする為に、提案ばかりだけでなく、お互いにアイデアを出し合い、提案し合える関係が一番理想なのかも知れません。想いやアイデアを引き出すためのヒアリングもデザイナーの大事な役割だと感じました。
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